去年、ゲームのインストール数を基準とする料金モデル「Runtime Fee」 を導入すると発表し炎上したUnityですが、Runtime Feeの撤回が発表されました。また2025年1月1日からの値上げも発表されました。
https://unity.com/ja/blog/unity-is-canceling-the-runtime-fee
- Runtime Fee : 現時点から撤回
- Unity Personal:無料。総収益の上限を 10 万米ドルから 20 万米ドルに引き上げ
- Unity Pro:8% の値上げ、 $2,200 /年間
- Unity Enterprise:25% の値上げ、カスタム価格
コミュニティの皆様へ:ゲーム領域向け Runtime Fee の撤回について
日頃より Unity をご利用いただき、誠にありがとうございます。このたび、Unity のコミュニティやお客様、およびパートナーと数か月にもわたり協議を重ねた結果、ゲーム領域向け Runtime Fee を撤回することを決定いたしました。この決定は、本発表をもって直ちに適用されます。なお、ゲーム業界以外のお客様におきましては、変更による影響はございません。
過去 20 年にわたり、Unity はデザイナー、開発者、アーティストやエンジニア、パブリッシャーおよびプラットフォームの皆様と、誰もが、あらゆるユーザーのために素晴らしいゲームを作れる世界を築いてまいりました。私たちはこれを「ゲーム開発の民主化」と呼んでおり、それは今日においても Unity のコアミッションであり続けています。
しかし、お客様と対立する形をとってまでそのミッションを追求するべきではなく、信頼に基づいたパートナーシップこそが、本来の優先事項であるからです。この 3 か月、多くのユーザーから強い Unity であってほしいという声や、価格の引き上げはゲームの発展を促進するために必要だ、などのご意見をたびたび頂戴しました。しかし、こうした価格の引き上げは物議を醸すような奇抜な形で実施されるべきものではありません。Unity は、適正な価格と正しい方法で価値を提供することで、今後も皆様に安心して製品をご利用いただけるパートナーであり続け、皆様の長期的なビジネス構築をお手伝いしていきたいと考えております。また、皆様との良好なパートナーシップを維持し、今後も優れたソフトウェアとサービスを提供していくことにより、皆様と共に達成できる成果は、これまでにも増して大きなものになっていくと確信しています。
このような理由から、ゲームのお客様の料金体系を従来のシートベースのサブスクリプションモデルに戻すことを決定いたしました。この変更の対象は、高いパフォーマンスと安定性を備えた Unity 6(年内リリース予定)ユーザーも含まれます。
変更内容は以下のとおりです。
- Unity Personal:昨年発表したとおり、Unity Personalは引き続き無料でご利用いただけます。これまで設定されていた総収益および調達金額の上限を現在の 10 万米ドルから倍の 20 万米ドルに引き上げます。これにより、より多くの方に Unity を無料でご利用いただけるようになります。また、年内に予定されている Unity 6 のリリースをもって、Unity Personal で開発されたゲームでの「Made with Unity」スプラッシュスクリーンの使用は任意となります。
- Unity Pro および Unity Enterprise:2025 年 1 月 1 日より、サブスクリプション価格、年間の総収益および調達金額のしきい値が変更されます。これらの変更は、2025 年 1 月 1 日以降に新規、または既存の Unity Pro および Unity Enterprise のお客様が、サブスクリプションを購入・アップグレード・更新した際に適用されます。
- Unity Pro:Unity Pro ライセンスは、8% の価格引き上げが適用され、シートあたり年間 2,200 米ドルとなります。※ 年間の総収益および調達金額が 20 万米ドルを超えるお客様につきましては、Unity Pro のご利用が必須となります。
- Unity Enterprise:Unity Enterprise ライセンスは、25% の価格引き上げが適用されます。※米ドル価格の場合。年間の総収益および調達金額が 2,500 万米ドルを超えるお客様につきましては、Unity Enterprise のご利用が必須となります。また、サブスクリプションの最低購入数が適用される場合がございます。このライセンスは最も多くのお客様にご利用いただいていますが、各お客様が独自のニーズをお持ちで、Unity の製品やサービスを多数ご利用いただいているため、今後すべてのお客様にご連絡をし、カスタマイズされたパッケージについてご相談させていただく予定です。
今後 Unity は、より慣習的なサイクルで、年に一度の価格改定の可能性を検討をしていきたいと考えます。今後、エディターソフトウェアの利用条件の変更に対し、お客様からのご同意をいただけない場合は、ご利用中の Unity バージョンとその利用規約を継続してご利用いただけます。この利用規約は昨年、Unity の GitHub リポジトリおよび unity.com/legal で公表されています。2025 年の価格改定の詳細については、こちらからご覧いただけます。
ゲーム領域向けの Runtime Fee を撤回し、今回の価格改定を実施することにより、お客様のゲーム開発を向上させるための投資を続け、そして皆様のより良いパートナーであり続けたいと考えます。皆様の信頼と継続的なサポートに感謝いたします。これからも、皆様と共に素晴らしいゲームを作っていけることを楽しみにしております。
– Matt