LightWave 3D 2025 が正式リリースされました。4月からプレリリースされていましたが、正式リリースになったら公式サイトに機能紹介の画像や動画が増えるのかと思ってましたが、文字だけComing Soon画像のままだけど大丈夫か。。。
https://lightwave3d.com/information-pages/new-feature/
https://www.dstorm.co.jp/lw3d/information-pages/new-features/index.html#lw2025
RIPR
RiPR (Real-time Path Rendering) は、LightWave 3Dのビューポート内でリアルタイムのパストレーシング表示を可能にする、次世代のプレビュー専用プラグインです。 HDRライティング環境下での作業に特化しており、滑らかかつインタラクティブなプレビュー表示を実現します。
NVIDIAの最新パストレーシングフレームワーク OptiX 8.1.0 を採用し、CUDA対応のNVIDIA GPUによる高速なGPU処理により、 物理的に正確なライティングやマテリアル表現をリアルタイムで確認することができます。 従来のツールと比較して最大30%の高速化を実現しており、快適な作業環境を提供します。
パストレーシングとは?
パストレーシングとは、カメラから出た視線がシーン内のオブジェクトに当たり、反射や透過を繰り返しながら最終的に光源に到達するまでのパスをシミュレーションする描画手法です。
これにより、次のようなリアルな光の効果を自然に再現することができます:
- ソフトなシャドウ
- グローバルイルミネーション
- リアルな反射・屈折
- フォトリアルなマテリアル表現 など
使用条件について
RiPRをご利用いただくには、以下のハードウェア環境が必要です。
- CUDAおよび OptiX 8.1.0 に対応した NVIDIA 製 GPU
主な特長
マルチエンジンプレビュー
- RIPR、VPR、GL を簡単に切り替えて比較可能
- 異なるレンダースタイルをリアルタイムで比較できます
- HDRライティングとエフェクト対応
BSDFサーフェイス、透過、屈折、反射に対応
- リアルタイムで高品質な被写界深度を実現
適応型マルチパス精度強化
- プレビュー保存時のノイズを軽減
- 細部のディテールを保持しながら、より正確な最終チェックが行えます
主な用途
映画、テレビ、ゲーム開発における迅速なルックデブに最適
クライアントへのビジュアル確認も、ほぼ即時に対応可能
RIPRを使えば、ライティングやシェーディングの検討をよりスピーディかつ高品質に行うことができ、 クリエイティブな意思決定を効率的にサポートします。
Toon Filter
Toon Filterは、セル画風やカートゥーン調のエッジの表現を高い柔軟性とスピードで実現する、高度なポストシェーディングツールです。
主な特長
高度なエッジ検出
- ラインをグループ化または個別に分離し、特定部分のみを強調可能
- オブジェクトやサーフェイス、ポリゴンの輪郭にシャープなラインを描画
ピクセルフィルターとノードフィルター
- ピクセルフィルター:ラインの太さ、レイヤー順、奥行きに応じたスケーリングをコントロール
- ノードフィルター:ラインのアニメーションや独立したシェーディングに対応し、ユニークな表現が可能
高速かつ多彩な表現力
- 従来手法と比べて最大60%の高速化を実現
- 繊細な輪郭からアニメ風の大胆なビジュアルまで幅広く対応
主な用途
- アニメ調の映像作品から、学習コンテンツなどのわかりやすい図解まで、幅広くご活用いただけます
Toon Filterを使えば、高速・高品質・自由度の高いライン表現により、印象的なビジュアルをスムーズに作り上げることができます。
Step-it
Step-itは、キャラクターアニメーションに革新をもたらす自動ウォークサイクル編集ツールです。 LightWave 2024にて搭載されたリギングシステム「Rhiggit」のNull/Deformリグと連携して動作します。 標準的なキーフレームアニメーションとの高い互換性により、効率化と創造的な自由を同時に実現します。
主な特長
ウォークサイクルの自動生成
- つま先立ちのような自然な動きから、アニメ的に誇張されたコミカルな動きまで、柔軟に対応
- 繰り返しの多い脚の動きを自動化し、制作時間を大幅に短縮
フルキーフレーム対応
- 標準のキーフレームを保持するため、本体の動きに合わせた細かな表現(セカンダリーアニメーション)も簡単に加えることができます。
- 動作の停止、方向転換、レイヤーアクションの追加もサイクルを崩さずに対応
幅広いキャラクターに対応
- 人型キャラクターはもちろん、ロボットや動物など、歩いたり移動したりする動きを必要とするさまざまなキャラクターに対応
- カートゥーンからリアル系キャラクターまで幅広く活用可能
主な用途
- 短期間での制作が求められるテレビアニメ制作やゲーム開発、短編映像などに最適
- プリビズや群衆シーンのプロトタイピングにも効果的
Step-it を使えば、アニメーターは繰り返しの歩行アニメ作業から解放され、 キャラクターの演技やストーリーの表現に集中することができます。
Hand-it
Hand-itは、キャラクターの手や指の表現に特化したアニメーションシステムです。 LightWave 2024で搭載されたリギングシステム「Rhiggit」をさらに補完・強化する目的で開発されました。 直感的な操作性と高精度なコントロールを両立しており、誰でも簡単に、キャラクターに繊細で自然な手の演技を加えることができます。
主な特長
グループ&個別コントロール
- 手全体のポーズを一括でアニメーション可能
- 大まかな手の動きと、指の細かい動きを同時に扱えるため、自然な演出が可能
シームレスな統合
- 専用タブから、またはStep-itやRhiggitメニューからもアクセス可能
- 既存のLightWaveリグとスムーズに連携
直感的なインターフェイス
- 視覚的にわかりやすいユーザーインターフェイスで、指の位置や動きを直感的に操作することが可能
- 試行錯誤の手間を大幅に減らし、手や指のリギング作業の効率化を実現
主な用途
- 指の表情が重要となる会話シーンや手元のクローズアップなどの細やかな演技表現
- 素早くリアルな手の動きを求められるあらゆる制作現場に最適
Hand-itを使えば、複雑な操作を覚えなくても、手や指の繊細な演技を直感的に追加することができます。
Pick-it
Pick-it は、Rhiggit ベースのリグに最適化された、シンプルで効率的な関節選択ツールです。 肘や手首などの主要な関節にすばやくアクセスでき、複雑なレイヤーメニューを一つひとつ開く手間がなくなります。
主な特長
関節の即時選択
- 肩やひざなど、よく操作する関節にワンクリックでアクセス
- 各関節にラベルが表示されているため、識別も簡単
柔軟なインテグレーション
- Hand-itやStep-itのインターフェイスと完全に連携
- 操作画面をスッキリ保ちながら、操作対象をすばやく把握できます
作業時間の短縮
- リグの各パネルを開いて探し回る必要がなくなります
- 高速な反復作業やチームでの共同作業にも最適
主な用途
- キャラクターの動作設計やアニメーションの下書き段階で、素早くポーズを調整可能
- 繰り返しリグを編集する必要があるあらゆるプロジェクトで活躍
Pick-itを使うことで、関節の操作がよりスピーディかつ効率的になり、 アニメーターはクリエイティブな作業に集中することができます。
Super Normals
Super Normalsは、モデル単位でノーマル(法線)の情報を直接編集・制御できる革新的な機能です。 これにより、シェーディング表現の柔軟性と、他ソフトとの高精度な連携がこれまでにないレベルで実現します。
主な特長
ノーマルの編集が可能
- 自動計算されたノーマルを上書きし、より意図に沿ったサーフェイスの陰影表現が可能
- シェーディングの乱れを補正したり、写実ではないスタイルの輪郭線をデザインすることも可能
他アプリケーションとの高い互換性
- 自動計算されたノーマルを上書きし、より意図に沿ったサーフェイスの陰影表現が可能
- シェーディングの乱れを補正したり、写実ではないスタイルの輪郭線をデザインすることも可能
他アプリケーションとの高い互換性
- 異なる3Dツール間でのデータ移行時に、滑らかなシェーディングを維持するためのノーマル調整が可能
- 正確なサーフェイスデータを重視するパイプラインに最適
高度なカスタマイズ性
- 各頂点やポリゴンが、異なるライティング条件下でどのように見えるかを詳細に設定可能
- 写実的なレンダリングはもちろん、アーティスティックな表現にも対応
主な用途
- ゲーム用モデルで、複数のレンダリングエンジンに対応するためのシェーディング調整
- フォトリアルなビジュアルや、手描き風などスタイライズされたレンダーにも活用可能
Super Normalsにより、LightWave 3D 2025 はハイエンドなサーフェイス制御を求めるプロフェッショナルに新たな次元の自由度を提供します。
Python 3 対応
LightWave 3D 2025では、待望の Python 3 対応を正式に導入しました。 従来のPython 2にも引き続き対応しており、両環境の併用が可能な柔軟なスクリプト環境を実現しています。
主な特長
後方互換性を維持
- 既存のPython 2スクリプトをそのまま使用可能
- 新しいコードベースへの移行もスムーズに対応
Python 3の高度な機能に対応
- 最新のライブラリや構文を活用し、より強力でモダンなツール開発が可能
- より速く、洗練されたコーディングスタイルを実現
柔軟なスクリプト環境
- Python 2 と 3 を自由に切り替えて使用可能
- レガシーなプロジェクトにも、最新の開発にも柔軟に対応
主な用途
Python 2 ベースの既存ワークフローを継続中のスタジオに最適
Python 3 の新機能を活用したツール開発による技術革新や効率化をサポート
Python 3対応により、LightWave 3D 2025はテクニカルアーティストや開発者にとって、より柔軟かつ将来性のあるプラットフォームとして進化しました。
DP Tools
LightWave 3D 2025では、実績あるプラグイン集 「DP Tools」 が標準搭載されました。 これにより、さまざまな制作工程でのワークフローがより一層スムーズになります。
主な特長
ノード&モデリング機能の強化
直感的に操作できる約20種類のツールが追加され、モデリング作業やポスト/プリプロセスの効率化を実現します。
- Rmanコレクション:RendereManシェーダーに対応した、約50種類以上のプロシージャルテクスチャー集
- DP Tree:木の自動生成
- DP Foliage:さまざまな植物の生成
- DP Grass:草や芝の生成
- DP Growth:樹木の成長をアニメーション化
- DP Filter:LightWaveのバッファ処理や、画像編集内でのプリプロセスに活用できるフィルター群
多彩なノードベース機能も搭載
- DP Kit :約8種類のノードを収録した拡張コレクション
ビルトインで利用可能
- 個別のダウンロードやインストールは不要
- 今後のLightWaveのアップデートと連動して機能も継続的に更新
生産性の向上
- テクスチャリングからシーン構築まで対応する統合ツール群
- 日常的な作業の多くを、外部プラグインに頼らずLightWave内で完結可能
主な用途
- LightWaveのパイプラインを頻繁にカスタマイズする上級ユーザーに最適
- テクニカルアーティストや、柔軟なツールを求める汎用ユーザーにも効果的
DP Toolsが標準搭載されたことで、LightWave 3D 2025では導入直後から高度な制作作業にすぐ対応可能となりました。
Construct
Constructは、階段やデッキなどの構造物を、ドラッグ&ドロップの簡単操作でリアルタイムに作成できる、 建築・セットデザイン向けの強力なツールです。 このオプションは、モデラーだけでなく、レイアウトからもアクセスして使用することができます。
主な特長
直感的な構造作成
- クリック&ドラッグで、階段、踊り場、傾斜のある接続部などを自由に作成
- 手すり、欄干、カスタムデザインパーツなども数秒で追加可能
柔軟な配置と使用シーン
- 空間の橋渡し、複雑な多層デッキの構築、歩道橋の設置などに最適
- ノードを通じて、レイアウトで使用できるほか、モデラーにも対応しており、ワークフローに合わせた柔軟な活用が可能
設計作業を効率化
- 角度や寸法の面倒な手動計算を不要にします。
- 建築要素の形や構造をすぐに視覚的に確認することができます。
主な用途
- 建築ビジュアライゼーションや映画・映像セットのデザイン
- ゲーム環境制作や、3Dモデリングの専門知識がなくても構造物を素早く試作したい場面に最適
Constructを使えば、環境構築がより簡単に、よりスピーディに。 建築的な作業にかかる手間を減らし、創造的なデザインに集中できる制作環境を提供します。
New Displacement Brush
New Displacement Brushは、レイアウト上でモーフマップを簡易的に作成することを目的としたツールです。LightWave 3D 2025上で高精細なサーフェイスディテールを直接スカルプトできる、高速かつ直感的なブラシツールとして設計されています。
主な特長
リアルタイムスカルプト
- インスタンスやウェイトブラシツールと同様のスピード感と使いやすさ
- ジオメトリをその場で自在に調整可能
繊細なディテールコントロール
- シワ、ひび割れ、地形の起伏などの表現に最適
- ブラシ強度の調整により、微細な効果から大胆な変形まで対応
シンプルな操作性
- わかりやすいブラシインターフェイスで習得がスムーズ
- 試行錯誤を楽しみながら、創造的な表現を追求可能
主な用途
- キャラクター制作、環境ディテールの追加、スタイライズされた質感表現
- コンセプトアートから本番シーンまで、反復作業をスピードアップ
New Displacement Brush (新・ディスプレイスメントブラシ)を使えば、外部ツールに頼らず、LightWave 3D 内で繊細な造形表現が完結します。 直感的な操作で、アーティストの創造性をさらに引き出します。
Pre-Sets
LightWave 3D 2025では、サーフェイスやヴォリュームなどにすぐ使える プリセットライブラリ が大幅に拡充されました。 複数のレンダリングエンジンに対応し、プロ品質のルックを素早く実現します。
主な特長
サーフェイス&ヴォリュームプリセット
- LightWaveネイティブレンダラーとOctane両方に対応したプリセットを収録
- 即戦力となるスタイルで、プロフェッショナルな見た目をすぐに作成可能
RenderMan対応
- RenderMan用のプリセットが更新され、他ツールとのパイプライン統一をサポート
- 複雑な効果もすぐに組み立てられるノードテンプレートも付属
セルシェード&ノード強化
- アニメ調の表現に便利なセルシェード系プリセットを多数追加
- アニメーションや高度なシェーディングに活用できるノードベースプリセットも充実
主な用途
- 安心して使えるプリセットを求める初心者ユーザーに最適
- 上級ユーザーの制作スピードを飛躍的に高めるカスタマイズ可能なツール群として活躍
拡充されたプリセットライブラリを使えば、どのレンダラーを選んでも、短時間で高品質なルックが実現可能です。作業効率を高めつつ、表現の幅も広げることができます。
Octane Gradients
Octane Gradients は、LightWave でおなじみのグラデーションワークフローをそのまま Octane レンダラー上でも再現可能にする新機能です。 これにより、複数のレンダリングエンジン間で一貫したシェーディング手法を維持できます。
主な特長
シームレスなグラデーション制御
- LightWave スタイルのグラデーションを、そのまま Octane で適用可能
- 色の遷移やシェーディングロジックを、エンジン間で統一して運用可能
VDB ファイルとの高い親和性
- 特に LightWave Turbulence から出力された VDB データに効果を発揮
- 複雑なボリューム表現も、なめらかに視覚化
統一されたシェーディングアプローチ
- テクスチャやライティング設定を一からやり直す手間を削減
- LightWave ネイティブレンダラーと Octane の切り替えがスムーズに
主な用途
- 複数のレンダリングソリューションを同時に活用するスタジオでの運用に最適
- 表現を統一しつつ、作業の二度手間を防ぎたいアーティストに最適
Octane Gradients を使えば、LightWave で培った表現の一貫性を保ちながら、 Octane のパフォーマンスや柔軟性も活かした制作が可能になります。
使用条件について
Octane をご利用いただくには、以下のハードウェア環境が必要です。
- CUDAおよび OptiX 8.1.0 に対応した NVIDIA 製 GPU
GLTFコンバーター (次期マイナーアップデートにて搭載予定)
LightWave 3D 2025 に新たに搭載された GLTF コンバーター をご紹介します。 GLTFはWebに最適化された3Dフォーマットで、LightWaveのコンテンツをさまざまなプラットフォームに手軽に共有できるようになります。
主な特長
リアルタイム変換
- ファイルを読み込むと同時に自動的に変換し、RIPR形式にも対応
- アニメーションやテクスチャの情報も保持し、スムーズな移行を実現
柔軟な書き出しオプション
- アニメーション付き、または静止シーンのどちらでもGLTF形式でエクスポート可能
- Webブラウザ上でのインタラクティブな3D体験に最適
軽量かつ高効率
- GLTF のコンパクトな構造により、読み込み時間を短縮
- 高速なプレビューやフィードバックが求められるプロジェクトに最適
主な用途
- Webベースの3Dビューア、AR/VR用プレビュー、製品の仕様や外観をWeb上で自由に変更できる3Dシミュレーターなど
- 迅速なプロトタイピングや、チームでの共同作業にも対応
GLTFコンバーターを使えば、LightWaveの3Dコンテンツを手軽かつ効率的にWebへ展開することが可能になり、インタラクティブな3Dプレゼンテーションの新たな可能性が広がります。