DreamWorks Animation が、社内レンダラーのオープンソース バージョンの「MoonRay」 1.5をリリースしました。CY2023 のサポートによりNuke 15で使用できるようになっているようです。
オープンソースなのでMoonRayをWindowsで動かす人が現れるかと思いましたが、Linux組み込みのツールを多く使用してるらしく、Windows環境で使用するのは簡単ではないようですね。
https://openmoonray.org/
https://github.com/dreamworksanimation/openmoonray/discussions/138
ビルドの改善
- Embree 4.2.0にアップグレード
- Optix 7.6へのアップグレード
- コンテナビルドスクリプトにlsbを追加
- VFX Reference Platform 2023のサポートを追加し、Rocky9、GCC-11、Python-3.10の暗黙的なサポートを含む
特徴
- 新しいアダプティブ・ライト・サンプリング・スキームの初期実装を追加
- scene_rdl2 math libにacos()を改良したdw_acos()を実装
- 独自のスレッドプールを持つMoonRayに自動CPUアフィニティ制御を追加
- hdMoonrayの実行モード(auto、xpu、vector、scalar)を公開
- hdMoonrayにいくつかのGeoプレビュー設定を追加
- OpMapに浮動小数点イコールと新しいベクトルイコールモードの許容誤差を追加
- DwaToonMaterialにいくつかの改良を加え、非フォトリアリスティックな外観を実現
バグ修正
- XPUモードで重複するCPUハンドラを削除
- XPUのデバッグアサートを修正
- XPUフォールバックの動作を、オートモードで実行された場合にのみフォールバックするよう修正
- XPUモードのShadowReceiverSetsを修正
- LPEの排他記号^を修正
- ローカルモーションブラーが、オーバーラップしている領域内で最大の縮小率を持つ領域を使用するように修正
- VDBライトフィルターのdensity_grid_name属性タイプを修正
- ログ出力でOIIOテクスチャリング時間の割り当てを修正
その他
- デバッグ変数と情報変数の名前を変更
- リファクタリングの一環として分散AOVを削除
- リファクタリングの一環としてデュアルコードを削除
- XPUモードで未使用のレイソーティングコードを削除
- PathIntegratorOneSampler を削除し、アーカイブ化しました
- AOV システムの未使用、未サポートのマルチフィルム サポートを削除
- SceneVariables から非推奨のアトリビュートを削除
- 変位マップパラメータをドキュメントに追加
- バンドル/gpu インターセクション光線の統計を追加
- XPUキューを拡張し、通常のレイをサポート
- プライマリおよびインコヒーレント光線キューを統合
- その他のrdl2_printの改良とリファクタリング
- vfxrefplat-2023で、hdMoonrayがNuke 15で実行できるようになりました