フリーで公開されている被写界深度プラグイン「Fast Bokeh」を使ってみました。定番のボケプラグイン「Lenscare」、AE標準の「ブラー(カメラレンズ)」を比較したので画像もアップしておきます。
Fast Bokehはフリーであること、処理速度の速さが素晴らしいですが「エッジを適切に処理して使いやすい」というFast Bokehの特長はそれほど効果は感じられず、細かな設定や調整を考えるとLenscareに変わるものではないと思いました。
フルサイズで画像アップしてるので、エフェクトの変更したパラメータの変更はタイムラインを参考にしてください。
ブラー(カメラレンズ)
昔からあるAfter Effects標準のボケエフェクト。GPU処理により高速化されてるものの、ブラー半径が300を超えるような大きな値の場合に処理速度が遅くなる。また深度マップを使用した場合に、深度差が大きいピクセルでの処理が美しくない。周辺にオブジェクトの色がはみだしてる。
3倍に拡大した画像。
Fast Bokeh
ブラーのサイズによる速度低下がないので高速。しかしガウスベースのブラーのため、色が明るいピクセルと暗いピクセルが一様にブラーされてしまう。細かな設定がないため、カメラの口径ボケのような表現はできません。
3倍に拡大した画像。Depth画像のアンチ無し。オブジェクトの輪郭が少し周辺ピクセルと混ざってエイリアスが目立たなくなっているが、期待したほど綺麗に処理されなかった。
3倍に拡大した画像。Depth画像のアンチあり。FastBokehはアンチなしを推奨してるが、念のためテストして見た。アンチ部分で斜め方向にブラーが伸びて見える。これはLenscareも同じような結果になる。
Lenscare
定番のカメラボケプラグイン。処理はかなり遅いですが、細かな調整ができるのでお気に入り。
3倍に拡大した画像。FastBokehに比べるとオブジェクト周辺のエイリアスがガッチリ出てる。
感想としては、半端にエッジを処理されるよりLenscareのシャープな状態にanti-aliasingなどのエフェクトを使ってエイリアスを滑らかにした方が美しい結果になると思う。
元素材
テストに使用した素材です。何か試すときに使ってみてね。
ちなみに、上の比較ではボケがかかりやすいようにDepthの範囲を調節してます。