modoの虹色マテリアルについて書いてみます。
modoには光の干渉による虹色(スペクトル)を表現するためのマテリアルが搭載されています。このマテリアルを使用するとCD、真珠、シャボン玉、金属の油膜や焼き色のような質感を手軽に作ることができます。
Iridescence Material と ThinFilm Material
modoにはIridescence(虹色)とThinFilm(薄膜)という2種類のマテリアルがあり、どちらも虹色の効果をシミュレートすることができます。
2つのマテリアル違いはパラメータの設定方法が異なるくらいで、「スペキュラ」「反射」に限定すれば、ほぼ同じようなレンダリング結果になります。ThinFilmはフレネル反射が強いようで少し明るく見えます。
マテリアルの特長は以下の通りです。
Iridescence Material
- 虹色の繰り返し回数を「波長」カーブと「nanometers」で制御
- 虹色は「ディフューズ」「スペキュラ」「反射」「透過」「ルミナンス」で個別に設定可能
ThinFilm Material
- 虹色の繰り返し回数を「厚み」で制御
- 虹色は「スペキュラ」「反射」に限定した動作
基本的には細かく制御できるIridescence Materialがおすすめです。Gradientを使用しても手動でグラデーションを設定することもできますが、光のスペクトルを表現したい場合はIridescence Materialが手軽で便利です。
Iridescence Material にはThinFilm Materialにある「厚み」が無いように見えますが、チャンネルビューポートのnanometersで設定することができます。レイヤーエフェクトの「虹色」は「nanometers」チャンネルに影響してます。「厚さ」による色の変化はArnoldのマニュアルなど他のソフトのサンプルが参考になります。
Iridescence Material と ThinFilm Materialは「グループマスク」「レイヤーマスク」が使用出来ないので、マテリアルをマスクする場合はチャンネルごとレイヤーエフェクトを設定する必要があります。
マスクしたい箇所はウェイトマップを使用すると便利です。
ThinFilm Material を使用する場合は「屈折率」を1.0に設定するとレンダリングエラー(黒いピクセル)が発生するので、テクスチャを使用する場合は1.0にならないように注意する必要があります。
Iridescence Materialを使用すると金属の質感がリアルになるのでおすすめです。レザー素材にもいいらしいですよ。
テンパーカラー
油膜
亜鉛メッキ
ステンレス
追記
modo 14.1からIridescenceなどカスタムマテリアルをグループマスクすることが出来るようになりました。
このマテリアルを使いたいです。使用できるようにしてくれませんか?