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Cinema 4D 2023.2 リリース

Cinema 4D 2023.2がリリースされました。厚み付けジェネレータとノードの負荷表示が便利そうです。
Maxonのアップデートは公式サイトより、noteにまとめてある方がわかりやすいですね。

https://www.maxon.net/ja/article/spring-2023-maxon-one-release-adds-extraordinary-value
https://note.com/maxonjapan/n/n18ebc16229c2

 

パイロの改善

今回のアップデートで、パイロがかなり改善されています。初期化のスピードは以前より少し時間が掛かりますが、メモリ管理とパフォーマンスが向上し、VRAMの消費が減りエラーになりにくくなりました。

ビューポートでの描画もよくなり、パイロの密度(煙)がライトの影響を受けるようになりました。

密度のカラーに対して、カラーマップが使えるようになり、頂点カラーを割り当てられるようになりました。ご覧のように、キャラクターが煙となって消えていくようなエフェクトも作成できます。

パイロの速度で、ローカル座標が選択できるようになったため、放射方向を簡単に変えられるようになりました。

 

クロスのバルーンが改善

クロスシミュレーションも改善され、クロスを膨らますバルーン効果で頂点ウェイトを指定できるようになりました。これにより部分的に膨らませることができます。頂点ウェイトをアニメーションさせれば、徐々に膨らむようにもできます。

 

厚み付けジェネレータ

ポリゴンに厚みを付ける厚み付けジェネレータが追加されました。
クロスサーフェイスや押し出しモディファイアなど、プロシージャルに厚みを付ける機能はありましたが、特に穴の開いている境界部分がアルゴリズム上歪んでしまいました。そのため、ポリゴンを調整するしかありませんでしたが、厚み付けジェネレータを使えば、境界部分も垂直に処理できるので、プロシージャルに作業が行えます。

 

対称ジェネレータ

強力なモデリング機能の対称コマンドが、ジェネレータになりました。
モデリングコマンドと同じように、反対の対称のメッシュを削除したり、XYZを同時に対称化したり、放射対称も行えるようになりました。

 

新しくなったコマンダー

Shift+Cキーで呼び出せるコマンドの検索ツールが、アセットブラウザの内容も検索対象にできるようになりました。フィルターも用意されているので、探したい項目すぐに見つけることができます。

 

シーンノードとエディターの改善

シーンノードは、独自のモディファイアが簡単に作成できるようになりました。
ジオメトリモディファイアグループを使うことで、独自のスプラインオブジェクトやデフォーマが簡単に作成できます。

ノードUIを改善され、より分かりやすくなりました。

 

ノードマテリアルのエディターも、Redshiftのシェーダーグラフと同じようにエディターの右に属性マネージャを、左にノードリストを表示できるようになりました。ノードエディターをフローティングさせて編集する場合に簡単にパラメータが編集できるようになりました。

配線されたノードをコピーした際に、配線が保持されるようになりました。異なるパターンを作るときに便利です。

 

法線の扱いが改善

CADなどからモデルをインポートすると頂点法線を持っている場合があります。これまで、こうした法線情報を保持してレンダリングできましたが、オブジェクトを変形させると法線がポリゴンの変形に追従できずに、レンダリングが正しい結果にならないことがありました。

2023.2では、法線がポリゴンの変形に追従するようになったため、大きく変形しても正しくレンダリングできるようになりました。

 

Redshift 3.5.14

PRG Clear Sky

スカイシェーダーの空モデルに、放射と減衰のフィットモデルを用いたリアルな空気感が出せる、PRGクリアスカイが追加されました。Hosek-Wilkieの改良モデルで、太陽が水平線に近いときに、より正確な空を表現できます。
マジックアワーやゴールデンアワーと呼ばれる、オレンジと紫の非常にきれいなグラデーションの空が表現できます。

 

バックプレート用の背景の設定

背景の設定がドームライトから、ポストエフェクトとカメラの設定に移動しました。これまでは、バックプレートとして背景に画像を貼りたい場合、ドームライトを使う必要がありましたが、ライトを追加しなくても背景の設定ができるようになりました。

背景は、カメラ毎に設定できるので、カメラを切り替えるだけで、背景を切り替えることもできます。
レンダービューでも、背景の設定が変更できます。

 

フレークシェーダー

車などのラメ塗装などに使えるフレークシェーダーが追加されました。使い方は簡単で、スタンダードマテリアルのバンプマップに接続するだけです。フレークのサイズや密度などを自由に設定することができます。
さらに、レイマーチングによる3Dフレークにも対応してます。トランスミッションを有効にすると、ビー玉のようなきれいなフレークを内部に生成できます。

 

RedshiftカメラがHoudiniとBlenderで利用可能に

Cinema 4Dに先行して搭載されていたRedshiftカメラが、HoudiniとBlenderでも使えるようになりました。露出やピント、モーションブラー、被写界深度などのカメラの光学設定がカメラで行えます。

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