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Unity ゲームのインストール数を基準とする Runtime Fee ポリシー導入

Unity が2024年1月1日より、ゲームのインストール数を基準とする Unity Runtime Fee を導入すると発表しました。

https://blog.unity.com/ja/news/plan-pricing-and-packaging-updates

これまでは無料の個人向けプラン「Unity Personal」、有償プランの「Unity Plus」「Unity Pro」「Unity Enterprise」があり、月額または年額の定額料金で提供していました。2024年1月1日からは定額料金に加え、ゲームのインストール回数に応じた支払いが必要になるようです。

どうやってインストール数をカウントするんだ、海賊版と正規のインストールはどうやって区別するのか、など突っ込みどころが多いようで炎上してるようです。

2023年09月23日 追記

ユーザーからの批判を受け、Runtime FeeからUnity Personal と Unity Plus を除外した新しい Runtime Fee ポリシーが公開されました。

 

2024 年 1 月 1 日より、ゲームのインストール数を基準とする Unity Runtime Fee を導入します。また、今年の 11 月にクラウドベースのアセットストレージ、Unity DevOps ツール、ランタイム時の AI 機能が追加料金なしで Unity のサブスクリプションプランに新しく含まれます。

Unity エンジンは Unity エディターと Unity ランタイムという 2 つの重要なソフトウェアコンポーネントで構成されています。Unity ランタイムとは、毎月何十億回もダウンロードされ、プレイヤーのデバイス上で実行される、Unity で制作されたゲームを大規模に動かすためのコードのことを指します。

このたび、対象のゲームがエンドユーザーによってダウンロードされる回数を基準とした、Unity Runtime Fee を導入します。この背景として、ゲームがダウンロードされる毎に、Unity ランタイムもインストールされるためです。これは収益分配とは異なり、初期インストールをベースとした料金は、プレイヤーのエンゲージメントによる継続的な経済的利益をクリエイターは得ることができると私達は考えます。

 

収益とインストール数のしきい値

Unity Runtime Fee は、2 つの条件が当てはまるゲームが対象となります。 1)ゲームの過去 12 ヶ月の収益が最小しきい値を超えており、かつ 2)累計インストール数が最小しきい値を超えている場合。また、規模が拡大していない企業様への影響を避けるため、収益とゲーム・インストールのしきい値を高めに設定しています。これによりお客様は大きな成功を収めるまで料金の支払いは発生しません。

以下のしきい値を超えるゲームのみが Unity Runtime Fee の対象となります。

  • Unity Personal または Unity Plus を使用している場合:過去 12 か月の収益が 20 万米ドル以上で、かつ、サービス継続期間中のインストール数が 20 万回以上。
  • Unity Pro または Unity Enterprise を使用している場合:過去 12 か月の収益が 100 万米ドル以上で、かつ、サービス継続期間中のインストール数が 100 万回以上。

 

Unity Personal、Pro、Enterprise に備わった柔軟性と同ユーザーを対象とした割引

2024 年 1 月 1 日より、新しいポリシーの適用に伴い、クリエイターがより柔軟にライセンスを管理できるよう、収益を問わず、どなたでも Unity Personal をご利用できるように設定いたします。スタジオが制作したゲームが収益とインストール数のしきい値を超えた場合は、各インストールにつき少額の定額料金の支払いが発生します(以下の表を参照)。

Unity Pro と Unity Enterprise をご契約中のお客様は、規模の拡大に合わせてボリュームディスカウントが適用されるようになり、Unity Runtime Fee のインストール費用が大幅に減額されます。これはさまざまな特典があるというだけでなく、ゲームの成長につれ、Unity Pro と Unity Enterprise のライセンスの利用料金負担の相殺に繋がります。

最後に、ゲーム収益化の観点から北米やヨーロッパなどのゲーム収益化が確立された地域と、インドなどのゲーム新興国の間にはばらつきがあるため、それを考慮した料金体系を構築しました。料金と割引の内訳は以下のとおりです。詳しくは、FAQ を参照してください。

 

Unity サービスの利用料金相殺

対象のお客様には、モバイル広告に対応したゲーム向けの Unity Gaming Services や Unity LevelPlay メディエーションなど、エディター以外の Unity サービスの採用状況に基づいて Unity Runtime Fee に対してクレジットをご利用いただける場合があります。このプログラムは、Unity とのパートナーシップを深め、ゲームのライフサイクル全体にわたって成功を収められるようにします。詳細については、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。

新しいサービスおよびツール群を追加料金なしで使用可能に

今年 11 月に、一部の Unity サブスクリプションプランを更新し、これらのプランをさらに価値あるものにします。新機能として、コラボレーションの促進(Unity DevOps)、クラウドベースのアセット管理(Unity Asset Manager)、ロールとアクセス制御(Team Administration)、ランタイム時の AI 機能の追加(Unity Sentis)などが挙げられます。これら新しいツール群とサービスは、ますます複雑になるゲーム開発に携わるクリエイターをこれからも支援する目的で、シート価格を増額することなくご提供いたします。内訳はこちらです。
  • Unity のすべてのプランで Unity Sentis を利用できるようになります。Unity Sentis を使用すると、ゲームやアプリケーション内の Unity ランタイムで稼働する AI モデルを組み込むことができます。クラウドコンピューティングに追加のコストの支払いが必要になることや、遅延が発生することはありません。
  • Unity Personal に Unity Asset Manager の無料枠(合計 10GB のストレージ)、最大で 3 シートの Unity DevOps(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間)、Team Administration の基本ロールが含まれるようになります。
  • Unity Pro に Unity Asset Manager(1 シートにつき 50GB のストレージ、チームでの共有のためにプールされる)に加え、同数の Unity DevOps のシート(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間)が含まれるようになります。また、アクセス管理用の Team Administration のツールも含まれるようになります。
  • Unity Enterprise に Unity Asset Manager(1 シートにつき 120GB のストレージ、チームで共有のストレージプールとして利用可能)に加え、同数の Unity DevOps のシート(5GB のストレージと 200 分の Windows ビルド時間が付属)が含まれるようになります。Team Administration のツール群(カスタムロールや SSO などを含む)を使用することで、より高いレベルで管理できます。

最後に、Unity が提供するプランのラインナップをシンプルにする目的で、本日 2023 年 9 月 12 日より、Unity Plus のサブスクリプションの新規ご契約の受付を停止させていただきます。現在ご契約中のお客様は、即時対応の必要はありません。10 月中旬に Unity Pro へのアップグレードを案内する E メールが届き、現在の Unity Plus の料金で Unity Pro を 1 年間利用できます。

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